家島地域の猫事情

2022.08.12

少し前の話になりますが、スペイクリニック姫路は、とあるご縁で姫路市の離島、家島地域に暮らすボランティアさんからご相談を受ける機会がありました。

さっそく現地に行き、ボランティアさんに島を案内していただきました。

瘦せこけ、毛並みがぼさぼさになった猫たちが至る所に・・・当然耳カットはありません。

まだまだ体の小さいこの猫は、少しお腹が大きいようにも見えます。

港の目の前の病院のベンチで、吐物の横で熟睡する猫・・・衛生状態が良いとは決して言えません。

家島は、人口約8,000人の小さな島。漁業と採石業が盛んで、きれいな海と自然に囲まれています。一昔前までは野犬の島だったそうで、人々を悩ませていました。当時の保健所及び動物愛護団体等の働きにより野犬はほぼいなくなったそうですが、今や野良猫とイノシシが大繁殖し、野良猫をめぐる近隣同士の争い等、島民は次なる課題に直面しています。

島に獣医療はなく、島内の数少ない猫ボランティアの皆様は、増え続けて悲惨な結末を迎える猫たちに心を痛め、船で、タクシーで、捕獲器で捕まえた猫たちを連れて交通手段を乗り継ぎ、姫路市内の動物病院に通われているそうです。

「島に獣医療を届けたい」

現実を目の当たりにした獣医なら、誰もがそう思うでしょう。

島民の方々、そして猫たちの穏やかな未来の手助けができればと、微力ながら、今、私たちにできることを組み立て始めたところです。

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