坊勢島一斉手術ご報告(6月6日)
スタッフ藤崎です!
この日は前日までに捕獲された猫の手術が全頭終わっていたため、朝は少しゆっくり9時00分姫路港発の船で島に向かいました✨
島に到着すると、1日目の残りの猫たちを一網打尽にすべくつかねこのボランティアの皆様は朝から精力的に動いてくださっていました。
私たちがオペ室の中に入ってまず最初にしたこと。
つかねこ代表が近隣の倉庫内で独りぼっちで閉じ込められた状態で発見し、逃げる気力もなく保護されたガリガリの子猫の処置…😢
倉庫内はカラスだったら通れる穴が上部に開いており、怖い思いをしながら母猫や兄弟を探して鳴いていたそう。
身体も顔もノミだらけ、ノミの糞だらけ…。
骨は浮き、体温も下がり気味でした。
暖かい輸液と注射数種類を入れ、目の前に餌を置いてみたところ一心不乱に食べた…!
この子は生きれる!
こんな辛い寂しい思いをする猫をこれ以上増やさないためにも、早く島内の猫の手術を進めなければ…!と気合を入れ直したのでした。
しかし、ここから待てど暮らせど猫捕獲の知らせが来ない…😢
捕獲器を背負って島中駆けずり回ってくださっているつかねこボランティアの方々に話を聞くと、「猫が全くいない」と。
↓院長も捕獲に回ります。
どうやら一斉手術開始前の告知に「一斉手術期間は飼い猫は家の中に入れ、外に出さないでください」とあったため、普段に比べるとかなりの数の猫が見当たらない状態だったそう。
屋内に入れられた猫の中にはきっと未手術の子もいるはず…。
一斉手術の難しさを痛感しました。
野良猫をたとえ全頭手術できたとしても、未手術の飼い猫が内外飼いされていては、あっという間に元の木阿弥になる。野良猫同士の繁殖以上に、未手術の飼い猫の繁殖により結果的に行き場のない猫が増えてしまう。私たちはこの一斉手術の期間中、飼い猫の不妊去勢手術の受け入れも行っていました。しかし、ご依頼があったのはたった2匹。。。
未手術の飼い猫こそ、不妊去勢手術を受けてほしいのに、「飼い猫が子を産んでも困らない」人にとっては、どうでもいいのです。
「猫が子を産み、その子猫が育たなくても、それは自然の摂理だ。」そういった考え方をされる方々が思ったより多かったのかもしれません。
また中には、猫が入っていた捕獲器を開けて逃し、5つほど積み上げてあった場所もあったそうです。
「健康な猫にメスを入れ、子供をできなくさせるなんて可哀想。」
そういう考え方をされる方もいるということを目の当たりにした気分でした。
もしかしたら、0日目に捕獲した猫たちがまだ帰ってこないことを不安に感じ捕獲を阻止したのかもしれません(2日目まで続く捕獲に支障をきたすことから、手術済みの子は一斉捕獲が終了するまで保管され、ケージ内で安静に過ごしていただいておりました)。
一斉手術を始める前にもっと自らの足を運び自分たちの言葉で説明し、私たちの想いを理解してもらう努力が足りていなかったことにより起こった事案なのだと思います。これら手術を根本から反対するご意見にもっと着目し、この一斉手術の機会にもっともっと「飼い主」に向けた手術の必要性を周知すべきだったと反省しています。
結局この日以降新たに捕まった猫は6匹。。。空いた時間及び翌日(6月7日)は島内の犬猫たちの簡単な診察、処置も行いました。
なかなか船で通院はできないから助かる、と仰られた飼い主さんもいました。
中には船で姫路まで連れて行くのが難しいと、今までワクチンや手術していなかった飼い猫を連れて来られた方もいました。
それだけでも、今回島での一斉手術ができたことはとても意義があったのかなと思います。
今回の一斉手術はこのような形で幕を閉じ、悔しさが残ります。
が!!まだまだこれでは終わりません!
島民の方々への説明を続け理解を深めていただき、取り残した猫たちと、生まれてしまった子猫たちの手術を進めてまいります!
最後になりましたが、ご協力いただきました
坊勢島区会の皆様地域おこし協力隊の坂井様
伊丹ねこスペイクリニック大塚獣医師
つかねこ動物愛護福祉事業部の皆様
坊勢汽船と貨物船幸運丸の皆様
心より感謝申し上げます。
至らぬ点も多々あり、ご迷惑もおかけしましたが皆様のおかげで有意義な4日間となりました。
取り残しの猫たちの手術が終わるまで、今しばらくお付き合い願います!!
本当にありがとうございました✨