3月に入り、妊娠猫や発情猫が続々と運び込まれてきます。
最近のお問い合わせで、
「発情してしまったのですがどのタイミングまで待てばいいですか?」
「発情していて、困っています・・・」
「庭に来る猫のお腹が最近大きくなってきて・・・」
など、発情・妊娠を疑う猫ちゃんに関するお問い合わせを多くいただきます。
当院では、発情していても、妊娠していても、不妊手術は可能です。
不妊去勢手術は、妊娠するリスクを回避できることはもちろん、猫ちゃん自身の発情ストレスや問題行動を抑制するための最も効率的な手段なのです。
最近では4ヶ月齢で発情している子猫を見かけることも少なくありません。
「まだ子猫」と思っている間に、猫ちゃんの子宮はみるみるうちに発達し、結果的に猫ちゃんへの手術の負担を大きくしてしまっているのです。
今回は、発情前の子宮と発情中の子宮、妊娠時の子宮を比較(※)し、サイズの違いをご紹介いたします。
(※閲覧注意。白黒加工を施しておりますが、苦手な方は閲覧をお控えください。)
まず、手術の負担が一番少ない発情していない子宮がこちら↓
子宮組織が柔らかで伸びやすい上、子宮も血管もとても細いので出血量も少なく、最小の術創(0.5~1㎝弱)で手術が可能です。
当院では体重1kg程度、2ヶ月齢からの手術を推奨しております(^^)/
手術は女の子で10分程度、男の子で1分程度で終了するため、子猫の身体への負担も非常に少なく、ほとんどの子が手術直後にご飯を食べ、翌日には何事もなかったかのように遊び回ることができますよ♪
続いて、発情中の子宮がこちら↓
子宮組織が軟骨のように固くなり、血管が発達し出血量も多くなります。場合によっては術創を少し大きめ(1.5~2㎝程度)に確保する必要があります。
この頃の猫ちゃんは発情行動により食欲が落ち、眠ることもできないためストレスが溜まります。
子宮が発情や妊娠を繰り返すと、子宮の内膜に異常が生じ、ねじれたながら巨大化したり、膿が溜まるような命に係わる病態に発展します。
内膜過形成の子宮がこちら↓
子宮に膿が溜まった状態(子宮蓄膿症)がこちら↓
写真はまだ初期ですが、末期になると膿でパンパンに膨れ上がり、お腹の中で破裂して死亡してしまう事例もあります。
そして最後に、妊娠子宮がこちら↓
胎児の成長に合わせて、子宮はどんどん巨大化します(写真は3体)。
臨月間際の胎児はそれぞれテニスボール大まで成長します。
子宮の大きさに対して、術創も大きくなります。
当院では臨月の子であっても、できる限り最小限の術創で、母体の負担を軽くするための処置を施し、元気にお外に戻っていってもらえるよう、最大限の配慮をさせていただいております。
次世代の不幸な猫たちを生ませないための繁殖制限に、どうかご理解いただき、ご協力をお願いいたします!!
☆スタッフたちのホッと一息コラム★
前回の鍋パーティをご覧いただいた患者様から、なんと・・・スッポン鍋の差し入れをいただきました~!!
初めて食べるスッポンにスタッフ全員、興味津々☆
チャラ~ン(*’ω’*)
スタッフのスタミナも全回復!!家島出張への英気を養うことができました♪
クセもなく美味しくてビックリ!フルセットでご用意していただき、ごちそうさまでした!!
さまざまな差し入れ、皆さまいつもありがとうございます!