坊勢島一斉手術 第1日目 (捕獲編)
兼ねてより計画を進めてきた、「坊勢島野良猫一斉手術」。6月4日~6月7日に渡るこの計画が、いよいよ幕を開けました。
お天気に恵まれた第一日目。捕獲日和の朝。
今回捕獲のご協力をいただくのは、院長が行政時代より交流のあった「つかねこ動物愛護環境福祉事業部」のボランティアの皆様。つかねこさんは、京阪神圏での活動のみならず、能登半島地震の被災ペットたちの救出をはじめとする災害支援活動にも尽力されています。
つかねこさんとは姫路港にて合流し、坊勢島に到着するやいなや、さっそく作戦会議の始まりです!
姫路市の地域おこし協力隊が先導に立ち、島の猫の生息状況を調査してくださいました。
調査状況はマップに細かく落とし込まれ、そのデータをもとに、捕獲の火ぶたが切られました!!
今回の坊勢島の捕獲において一番苦労したのは、原付たった1台が通れる程度の幅の狭い道とその傾斜のキツさです。
車で行けるギリギリまで捕獲グッズを積み、そこから徒歩で捕獲機を持って急勾配を移動・設置し、
捕まったら車のある地点まで、捕まって暴れる猫の入った捕獲機を運ぶ。
とにかく暑く、更には急勾配による足腰への急激な負担に苦戦しながら、
区会、島民、地域おこし協力隊のご協力もあり、午前中だけで20匹ほどの猫を捕まえることができました!!
捕獲された猫は、手術会場へと運び込まれます(今回は、お地蔵様に見守られる場所が猫たちの待機スペースとなりました)。
今回の捕獲のため、前日から島のエサやりさんにはご飯をストップしていただいておりました。空腹だった猫たちには翌日の手術に向けてたっぷりご飯を食べてもらい、一日ここで待機です。
それにしてもこの時期のTNRは、手術がまだ厳しい500g前後の子猫の多いこと多いこと・・・
当院は通常でも、生後2か月齢から(体重1キロ前後から)の早期不妊去勢手術を推奨しており、手術が安全に行えると判断された子猫に関しては積極的に手術を実施していきました。一方で、残念ながら今回の手術を見送らなければならない小さな子も複数発見されました。
午後になると、午前の勢いはどこへやら・・・猫がいない・・・
事前調査や事前捕獲で来た時にあの辺にいたあの猫がいない、みんなどこいったの?と昼からの捕獲は難航しました。
ただ暑いだけではない、謎の猫のいなさにどうしたもんか皆で頭を抱えました。
捕獲機をかけても、あっという間にご飯が乾いてしまい、しまいにはアリたかられ
ご飯を変えたり、場所を変えたり、と各捕獲場所を巡回しているうちにあっという間に夜になり、この日は42頭の猫が捕まりました。
酷暑の中、つかねこボランティア、地域の皆様、遅くまで本当にお疲れ様でした!!